夜空の星は幸せな花嫁の夢を見るか…的な話
アネモネの花を添えて
みなさまごきげんよう。
格好つけたタイトルと冒頭の言葉を考えながら仕事してたらいつの間にか夕方でした。かかおです!
初っぱなから謝罪体制でアレなんですけど、
お盆に向けてスーパーの怖い話でも出そうかなって思ってたんですよ。気がついたら目の前に10月ですよ、奥さん。
見事に記事書くのサボってあつ森やってました。すみませんでした!
でも欲しかった家具レシピを入手できたので問題ないです!
…こんな感じの気まぐれ更新ですが今後もお読みいただけると嬉しいです。
さて、今回は何をこんなにも文学的なタイトル(笑)付けてるんだって思うかもしれません。
ムダに格好つけたタイトル(笑)で期待してしまった方、すみません。
残念ながら心霊系の話です。
正式には、「人様の恋愛模様を私の濁った世界で見た心霊系の恋愛話」です。
体験してる人が私ですからね?
「恋●」とか「●い糸」みたいな甘酸っぱいの期待しないでほしいですね。
多分感じるのはエグみと苦さと仄暗さです。
そんでもって毎度のことながら、前置きです。
私はおばけが見えてしまうタイプのカカオ豆みたいです。カカオ豆のそういう品種ですね。
おばけの見え方は人によって色々らしいから文句や意見は受け付けないです。
文章構成がクソなのはカカオ豆は日本語が理解できてないからです。
あしからず。
それではどうぞ。
当時の私は高校生です。大体2・3年生ぐらいでしたかね?
今じゃ考えられないのですが、なんとびっくりな事に吹奏楽部に所属していました。
くそどうでもいいですね。ちなみにサックス担当です。かっこいいでしょ。
そんでもって同じ部活で同学年の女の子が今回のお話で話題になる人です。ゆうてならんけど。
そうですね…名前は…田中(仮名)にでもしておきましょうか。あとで凸られても困るので。
そんな彼女、非リアだらけの吹奏楽部の同学年のなかでは珍しく彼氏がいました。
相手は田中が1年の時に同じクラスだった男の子です。
体育会系の部活で、まあそれなりに顔もよくて…と言った具合です。
そうですね…彼の名前は…山田(仮名)にでもしておきましょうか。凸られても困るので。
ちなみに私は山田と2・3年でクラスが同じになりました。
が、会ったことがあるのはトータルで1年もないぐらいです。
…何言ってんだよクラスが一緒なのにほぼ会ってないとはどう言うことだ??
なんて言いたい皆様のお気持ち、よくわかります。
山田、1年の後半ごろから学校を休みがちになったそうなんです。
と、言いますのも病院へ行っていたとかなんとか。
そして1年の3学期はほぼ来ていなかったそうで。聞いた話ですけどね。
2年になったときにはクラス名簿に名前はありましたがほぼ来ていません。
チラッと聞いた話によるとガンだったそうで。
病の進行は早く、恐らくその頃に入院していたみたいです。
私が初めて山田の顔を知ったのは高校2年の文化祭のちょっと前。2学期が始まった頃ですかね?
それまではmixiでしか話したことがありませんでした。どうでもいいですがmixiとか時代を感じますね。
彼は昇降口が混雑しない時間帯を狙って朝早くから教室で待機をしていました。
(あと、脚が不自由だったので送り迎えの関係上この時間だったとも考えられます)
ちなみに私も早くから教室で待機しているヤツだったので、
2学期初日に教室のドア開けたら知らねえやつがいる!!って一人で驚いてました。
違うクラスの教室に入ったのかと思ってもう一度確認してたら、
「おはよう!」と声をかけられました。
まさか挨拶してくるとは思わず、
「オマエ…オレノコト…ミエル…ノカ?」みたいな反応をしてしまったのは良い思い出です。(よくない)
1年の時は同じクラスではなかったので、とりあえず自己紹介からはじまりました。
体が弱っているとは思えないぐらい元気で穏やかな印象を受けたのを覚えています。
しかし彼の体から黒いモヤモヤが出ていました。
特に膝(脚?)から。(後々聞いたところ骨肉腫であったそうです。)
毎日楽しそうではありましたが、日々、黒い影が濃くなっていくのが私は気になりました。
でも、人と話して笑顔になるときはその黒いモヤモヤも一時的に薄まるんですよね。
やはり、笑うことって大切なんでしょうかね?
文化祭、体育祭が終わったら山田は再び休学となりました。
担任いわく、疲労が出ちゃったみたい…とのこと。
時を進めます。修学旅行が近くなった頃(11月下旬)です。
再び彼は通学を再開しました…が、以前よりも顔色も悪く、顔のむくみも以前よりも目立っており、歩いていてもヨタヨタとして辛そうに思えました。
私の視界では更に黒いモヤモヤの濃さが増していました。
何か絶望してたのかもしれないです。
修学旅行の時は皆と同じようにルートを回るのは困難だとのことだったそうで学年主任の先生や担任が一緒にお話ししながら見学をしていたそうです。
私も散策中にその光景を見かけたので少しだけですが会話したりしました。
誰かと楽しそうに話すときは黒いモヤモヤも再び薄くなっていて元気を取り戻しているようにも思えました。
しかし、次の日のことです。
この日は某テーマパークが目的地でした。
やはりテーマパークとなるとリア充どもは男女でイチャイチャしながらパーク内を闊歩するんですよね。クソッ…クソッ…ウウッ…
え?私ですか?私は私と同じ香りがしてる子達とまわりましたよ。え?そんなことどうでもいいって?
そんななか、私たちがアトラクションの列に並んでいたら近くのレーンに田中と山田が二人でいたのです。
とりあえず知り合いのカップルを見かけたらからかうのが私の流儀なので声をかけようとしました。
が、何も言えませんでした。
田中はどっからどうみても楽しそうではない。なんだろう、うんざりしてるっていうか…表面上は笑っているけどね。
対して山田は申し訳なさそうにしていました。昨日までは黒いモヤモヤが薄くなっていたのに再び濃くなっていました。
なんだろうな…ものすごく簡単にまとめるならば、お互いで辛かったんでしょうね。
私は見ちゃいけないものを見た気がして、一人で謎のダメージを負っていました。
修学旅行も終わればあとは大きなイベントは特にありません。進級を待つのみとなりました。
その間も山田は休み休みではありますが学校に来て楽しそうにしてました。
黒いモヤモヤが濃くなっているのは気掛かりでしたが。
基本的に2年から3年のクラスは担任もクラスメンバーも持ち上がりとなるので、私は引き続き山田と同じクラスとなります。
山田は「俺、進級できるのかな…?」とかって言ってましたが、なんとか進級できたようです。
(卒業はグレーゾーンだったそうですが…)
しかし3年になってからパッタリと来なくなりました。
時系列が曖昧なのですが、1学期の終盤でしょうか?
担任は朝、言いました。
「今日の帰りのHRは大切な話するから絶対にサボって帰るなよ!」と。
担任、いつもそう言ってくだらない話をかますので皆適当に受け流していました…が、
その日の授業中のことです。
たしか…家庭科の先生だったかな?
「あ、そういえばこのクラスって1人減るのよね?山田くんが自主退学ですって?」
という先生の発言により授業炎上。
山田、クラスでは愛されキャラで人気者でしたからね。
この炎上はクラスメンバーの悲しみだったのかもしれないですね。なんだか青春ですね。
そのあとに控えていた担任の授業でなんかよく分からないけど更に炎上。
急遽、担任の授業が潰れて状況説明のため緊急HRになったのはやけに記憶に残ってます。
さっきまで大炎上してた教室が今度はお通夜モードに。
山田は病状が悪化したとのこと。だからもう来られない…と。
その後、部活へ行ったときです。
今度は部室もお通夜モードです。
と、言いますのも山田の彼女である田中がどうしようもない状態になっていました。
まあ簡単にいってしまえば別れたと。
メチャクチャ要約しますと「自分はもう短いから…」と、言われたそうです。
…なんといいますか。
…複雑で何とも言えない感じはあります。
山田のお母さんからも謝られたとかなんとか。(家族ぐるみの付き合いだったらしいですよ?)
しかし怖い話はここからが本番です。
確かに彼女、見かけはどうしようもない絶望に満ちてる感じになっていました。
が、私の視界で見てみると、もちろん悲しみも溢れてましたが…あれ…ちょっと嬉しそうじゃない?
なんだか重荷が外れて軽くなっているように見えていました。
辛い悲しいと泣いているのに何故こんなにも食い違ったものが見えるのか。
でも私がとやかく言えるものではありません。
だってそう思うのは人それぞれですからね。
どう思うかは人の勝手ですよ。本人が人に言わなきゃいいだけです。
ちなみに私はこのギャップが地味にショッキングだったので一人でダメージくらって自爆をしたのでした…
私は高校を卒業して大学生となりました。
ゴールデンウィークを過ぎたあたりでしょうか?
当時クラスで仲のよかった子からメールが来ました。
クッソ要約すると「担任が山田(母)より連絡を受けたそうで、容態が悪化してる。もう長くはない。だからこれが最後のチャンスかも。って言われたからお見舞い行こう」という内容です。
長いな…どこが要約されてんだよって感じですね。
私も朝だけですが、それなりに話した仲です。
少しでもお話できればな。そう思いお見舞いへ行くことにしました。
大学の授業が終わってから友人数名と待ち合わせ、彼が入院してる病院へ向かいました。
病院へ入ると受付から薄暗く、黒い影がうごめいていました。出オチです。
さすがに怖すぎてこの時点で「うっっっわ…帰りたい…」ってなりましたね…
今思えばこの病院、ターミナルだったのかもしれませんね。
病室はエレベーターに乗って…何階だったかな?
忘れてしまいましたが、とりあえずエレベーターを使いたくなるような階でした。
エレベーターを降りるとナースステーションがあり、そこで受付をします。
代表者1名が看護師さんとやり取りしているとき、私は病室へ向かう廊下の奥からとんでもない量の黒いモヤモヤが見えていました。
さすがに恐怖しかなかったです。
謎の閉塞感と冷や汗、突然の肩の痛み。
今から黒いモヤモヤがたくさんある中へ向かわなくちゃいけないとなると震えが止まりません。
受付を終えた代表者が戻ってきました。
代表者が言うには、もう面会ができないとのこと。
名簿に記名してくれれば誰が来たかは看護師さんから伝えてくれるとのことでした。
看護師さんの指示に従い、名簿に記名して花束を渡してエレベーターに乗りました。
名簿には同じクラスだった人が来た形跡がたくさんありました。
午前中からひっきりなしでしたね…でもみんな面会はできていない様子でした。
挨拶ができなかった悲しさを感じながらエレベーターへ乗り込みました。
その時は特に気にしてなかったのですが人ではない、黒い何かが一緒に乗り込んできました。
みんなで残念だったね…などと話している時です。
ガタンッ
それなりの衝撃とエレベーターのモーター音が停止。
電気が消えました。
すぐに復旧はしましたが、1階に到着するまで電気がチカチカしていたのと、不気味な揺れがありました。
怖すぎてみんなも表情が死んでました。
逆にあれで喜べるやつはいねぇよ。
病院から出た私たちは少し雑談して解散しました。
それから数ヵ月後です。
学校の休み時間の時、友達からメールが来ました。
内容はお察しの通りかもしれませんが、山田は亡くなったという内容です。
分かっていた結末であったから覚悟はできていたのに、改めて言われるとなんだか辛いものがありました。
あぁ、これが人が亡くなるってことなのかってね。
身内とはまた違う何かを感じました。
私たちは社会人になり数年経ちました。
そしてこれはほんの1年ぐらい前の話となります。
たまたま、同じ部活の同学年のホルン奏者(仮)の子のインスタを見つけました。
たまたまどころか結構前々からこっそり見てるんですけどね。
そこで中高で一緒だった友達の結婚式に出たという投稿がありました。
おっ、誰だ?と、思いサムネ開いたところ
田中の結婚式の写真でした。
噂では聞いてましたが大学1年生から付き合っていた彼氏と結婚したそうです。
まあ…ここまで読んでる人は何だか思うことはあるかもしれませんが、そこは人の勝手なのでどうこう言うつもりはありません。
この行動がダメだとも思いません。
へぇ、かわいらしい写真だな。
でも写真ちょっと暗いな…カメラマンはアマチュアか?
私もいつかこんな日がくるといいなあ…ヘヘッ…
そう思いながら私はアラサーで結婚ラッシュに乗れず取り残される恐怖を感じながらページを戻そうと指を動かしました。
「フッ…お幸せn…あっ…」
ビックリして真顔でケータイを伏せてしまいましたよ…
この写真…死んだはずの山田写ってるやん…
ほら、1枚目他数枚は花婿の後ろに。
で、2枚目は田中と花婿の間に。
心霊写真なのか否か。はたまた私にしか見えていないのか。
それは分からないですが…彼は間違いなくそこに写っているのです。
花婿をガン見しています。二人の中に割って入るような位置にいます。
その表情は…まあ…お幸せに!とは言えない感じでした。
そうか…写真が暗く感じたのは写真のうまい下手ではなかったのか…
暗く見えてたのは私が普段から見えている黒いモヤモヤだったのか…
…離婚しないといいね。なんてね。
くぅ~疲れましたwこれにて終了です!
ただこれだけなんですよ。これと言って怖いものはありません。
もっと怖いの期待してしまった方、すみませんね…
そんでもってタイトルが気になってしまった方もすみませんね…ヘヘッ
ところで…室内でコレ読んでる方にお聞きしたいのですが
先程から気になっていたことがありまして。
天井に張り付いてずっとあなたの事見てる人って誰ですか?
それでは