1羽の鶴から始まるユルユル千羽鶴の話
折り鶴つくれる?私は作れる(突然のマウント)
みなさまごきげんよう!
足の生えた折り鶴作るの得意なかかおです。
さて。8月に入ってしまいましたねぇ…早くないですか?
なんか、こう8月って「夏…ついにいたわね…!ふふっ」ってなるのに
今年は「ヘァ!?もう8月!?うそ、まだ何も夏を楽しむ準備してない!!」って状態です。
夏はねえ、一番好きな季節なので色々楽しみたいんですよ。いい歳こいた大人になってもね。
で、8月は楽しい季節でもある他に平和を考える月だと私は思ってるわけです。
…と、言っても今日お話するのは体験談を聞いてきたという記事でもなく、ましてや思想的なものではないです。
なので折り鶴のお話をしたいなと思っております(唐突)
しかも平和に関係あるかと言われたらあんまり関係ない話です。ただの思い出話です。
つまらないし、文章構成ガバガバだし、無駄に長文です。(ハードル下げてくスタイル)
カカオ豆にその辺求めないでくださいね!
それでもよろしければおやつのお供に。
まずはいらん説明から。
そもそも千羽鶴とは?
願掛けとして随分と大昔からあるものです。
まあ、鶴ってだけで縁起良さそうだもんね。
平和のシンボルにもなっていますが、平和のシンボルとしての折り鶴は戦後、佐々木禎子さんが闘病中に願掛けで作成したものがきっかけとなってます。
詳しい話はウィキ先生に聞いてください。
10年前の冬。
みんな憧れ3年B組の小さな出来事です。
当時の私は受験シーズン真っ只中で都立高校の入試を控えてました…が、
私はお勉強嫌いなので、いつでもどこでも好きなことを好きなようにやっていたフリーダムガールでした。
そんなある日、私は急に折り鶴が作りたくなったのです。特に意味も理由もないです。
とりあえず授業で使わなくなった(ことにした)プリントを正方形に切り、折り紙を作成。
HRが始まるまでの間ずっと折り鶴を作成してました。
そんななか、学級委員の女の子が私の手元をみていたのでしょう。
「ねえ、かかおちゃん!折り鶴の作り方教えてー!」と言われました。
折り鶴はみんな知っててあたりまえだと思っていたので思わず「へ?」なんて言ってしまいました。…私ってばクソ失礼ですね。
どうやら一度は折ったことがあるものの覚えていなかったようです。
確かに折り紙なんて長年やってないとこんなもんですよね。わかります。
とりあえず一緒に折り鶴を作ってました。
ちなみにクソどうでもいいですが何故か私のプリント折り紙が勝手に使われてました。
しばらくすると、周りにいた男子が
「俺知ってる!!俺も折る!!」と輪に入ってきました。
そしていつの間にか私のプリントが奪われていきます。折り紙じゃねえんだぞ…
私が気ままに始めた折り紙が一人、また一人と増えていきます。
気がついたらHRが終わるまでにクラスの大半が折り鶴を作ってました。
リア友のみなさん、私の話に心当たりあるそこのあなた!私が折り鶴作ったせいでこうなりましたよ!すんませんでした。
いや、でもまさかこれがとんでもねえブームを生むことになるとは思ってもなかったんです…
…受験シーズンに何やってんだろうな。
次の日。
朝行くとロッカー(以下、棚)の上が折り鶴だらけに。昨日の下校時に比べて明らかに鶴が増えている…なぜ…
おまけに昨日は無かったカラフルな折り鶴まで。なんで…
よく見てみると朝っぱらから折り紙で折ってるヤツがいるんですよ…折り紙とは無縁そうな男子が。お前、鶴折れたんだ…ってなりましたね。おまけに器用。
そして朝のHRのときもみんな折り鶴を作りまくってるんです。宗教かよってツッコミ入れたくなるレベルの光景でした…
実際に一部の先生や他クラスから言われました。
でも作ったものを置く場所が無かったため教室後方の棚の上にみんな放置。
それを見た担任が「お前ら…ちゃんと捨てておけ…散らかすな…」と、ひとこと。
しかしここまで大量の折り鶴、捨てるのはなんだかもったいない。
おまけに折り紙で作成したものは何だかキレイ。尚更捨てられない。
ちなみにこの段階でざっくり50~60羽ほど。
片付けろと言われたのですが、誰かが棚の隅っこにググッと寄せたようでひとまずは問題が解決したようです。…いや、何一つ解決してませんがね。
しかしそれでも増える折り鶴。
結局その日の帰りのHRの時点で棚の上は折り鶴だらけに。
担任が頭を抱えてたのを覚えてます。
そして数日後
教室の折り鶴が無くなってました。
あぁ…捨てられちゃったのか…それはそれで悲しいもの。
私たちの管理が甘いので捨てられて仕方ないと言えば仕方ない。
…ん?待って?これは何だ?
教室後方の隅っこに隠れるようにして円筒形の大きな入れ物が。
その中には作った折り鶴がつまってるんです。
先生…ありがとう…
…これで先生も同罪だ!!!!
朝のHRでは
「鶴作るのはいいけど、作り終わったらちゃんとこの中に入れましょうね!!」と、担任からひとこと。
そしてクラスの数名が使わない折り紙あったから。と大量の折り紙を寄付し始めるレベルに達しました。
…ていうか折り紙たくさんあるんだから別のもの作れよ…って感じですが、みんな何故か鶴しか作りません。
レパートリー無いんですかね。
鶴が量産されてからのそんなある日。
日々増えていく折り鶴。
このままだと担任が用意した入れ物でも足りなくなってしまう。
そう感じた学級委員の女の子が放課後に言いました。
「…これで千羽鶴でも作らない?合格祈願として。」
待ってましたよその一言!と言わんばかりに賛成する者が多数。
と、言うわけでその時その場に居合わせた人で量産された鶴をひたすらカウントする作業を行いました。
受験勉強を投げ出して鶴を数えるのは楽しかったです。そもそも最初から勉強してませんけど。
数えた結果、うろ覚えではありますが既に300~500羽ぐらいあったかと思います。
結構その数に驚いたのですが、そりゃ30人近くが一気に折り続ければそのぐらいになりますよね。
数のゴリ押しって怖いなと改めて感じた瞬間です。
以降、教室後方の黒板には折り鶴カウンターが作られ、作ったらそのカウンターを書きかえていくルールが設けられました。
ちなみにこのカウンター、放課後に見た数と朝来たときの数が違ってることがよくありました。
どうやら担任が入れ物を提供してしまったため、密かに鶴を作っていたようです。
同罪だから仕方ないですね!
また、他のクラスの人や先生も密かに投げ込んでたとかなんとか。
時々足の生えた鶴を投げ込んでたヤツがいたみたいですが、実は私だったりします。
そして鶴を量産してからと言うもの、後輩たちから
「鶴作ってるんですよね?」と聞かれるようになりました。
同学年の人から言われるのならば疑問はありませんが、部活も無くなった今、後輩たちとの接点は特にありません。
なんで知ってるんだろうか?後輩たちに聞くと「先生が言ってたんです!」と。
「受験真っ最中なのに折り紙で遊んでるクラスがあってな…3年B組なんだけどさ…」と言っていたそうです。
某ドラマでも3年B組は何かやらかす問題児しかいない印象ですが、現実世界でもそんな言われようです。なんかのジレンマなんですかね?
さて、こうして語ってる間にも鶴は増え続けます。
私も正確な時系列は覚えてないのですが、恐らく都立入試の前あたりに千羽の鶴が完成しました。
しかもその千羽目の鶴は、いつの間にか出来てたという随分とあっさりした感じでした。
しかも最終的に数えたら千羽越えてたし。
みんなの受験に向けて願いを込めて…と受験終了組が千羽鶴を組み立て作業をやってる最中、受験なんぞクソ食らえ勢の私は一緒に千羽鶴を組み立ててた覚えがあります。
一緒になってやってたら、みんなに大丈夫なの?と言われまくりましたが目先のやりたいことはコレだったのでとりあえず続行してました。
そして待望…かどうかは知りませんが
1人の気まぐれから始まり、誰かが広めて、やりたい人がユルく作成したコンセプトガバガバ(一応合格祈願)な千羽鶴が完成しました。
出来上がってみると色合いが微妙だったり形がイビツであったり、汚すぎて鶴なんだけど本当にコイツは鶴なのか?と疑問に思うものがあったりしました。
でも、それぞれが好きなように自由に作っているので、これはこれでいい作品なんだろうと思います。
閑話になってしまいますが、
大人になった今、あーなるほどなって思うことがあります。
誰かが「キレイに折れ」だとか、「お前下手だな」なんて言ってたら…?
ルールを厳しく設けたら…?
中心人物があーしろこーしろうるさかったら?
恐らくやりたい人なんて現れずに千羽鶴なんて作れなかったと思ってます。
そもそも千羽も集まらない。それこそただのゴミになってたかもしれない。
作れていたとしても思いも何も詰まってない誰かに作らされてた、ただの千羽鶴になってたんじゃないかなと。
これじゃ願いもクソもあったもんじゃありません。
今で言う陽キャも陰キャもみんな参加できたのは強制や評価をしなかったからなんじゃないかって今になって気づきました。
大人になって気付くもんなんですね。
…と、閑話終了
続きです。
この辺も時系列が曖昧なのですが、恐らく入試前です。
縦割りの後輩(2年B組)たちから私たち3年B組へ思わぬサプライズが届きました。
千羽鶴です。
私たちは不意打ちに追い千羽鶴されました。
受け取った担任も驚いたそうです。
発端は私たちのクラスで鶴を量産していたことだそうです。まあ、そんなところでしょうね。察しはつきます。
で、同じく後輩たちのクラスでも同じようにお遊び程度で折り鶴量産が始まったそうです。
それからの誰かの「3年B組の先輩たちに受験の合格祈願として千羽鶴作ろう」と呼び掛けがあったそうでサプライズに至ったそうです。
こちらも色合いがマチマチだったり形がイビツであったりと自由に作ってくれたんだなと思えるプレゼントでした。
あ、余談だらけの余談なのですが、
3年全体のサプライズではなく縦割りクラスのサプライズに至ったのか疑問に思う方がいるかもしれません。
余計なお世話だけど説明させていただくと、
後に後輩たちから聞いたのですが「体育祭でお世話になったから」とのこと。
でも私たち、体育祭は応援団の練習ついでにクラス全体であちらこちらにガムテープと付箋貼りつけて遊んでただけなんですよね…巻き込まれた子達は楽しかったんでしょうね…
ー余談おしまい。
さて、時は流れて。
3/1、受験が終わります。
私たちのクラスでは、全員が志望校ないしは第2志望校に入ることができました。
…やばいな、千羽鶴強いな。
でも、この役目を終えた千羽鶴どうしよう?問題になります。
いつまでも教室に置いておくわけにはいきません。
かと言って担任が持っておくわけにもいきません。
捨てる?などといった意見も出ましたが一応、願いを叶えてくれた子たちです。
捨ててしまうのもなんだかな…と。
でも最終的に捨てる結果には至りませんでした。
結局どうなったのか。
どういった経緯でそうなったのか私たちには分かりませんでしたが無事に広島へ飛び立っていったそうです。広島に用事があった先生がいたのかもしれないですね。
(捨てたって話もあったそうですが広島へ飛び立ったそうですよ!)
願いを叶えてくれた子達なのできっと平和も叶えてくれるでしょう。
…以上がただの折り鶴の話です。
私たちの千羽鶴は折る人の数のゴリ押しで作成しましたが結構苦労するもんです。
禎子さんはこれを(確か)一人でやってたのですからすごいですよね。
紙も高価な時代だからセロファンだったり薬包紙だったりを針で折ってたって話までありますからね…思いの強さが伝わってきます。
(実物見たことありますけどめっちゃこまいですよ!)
あ、そうそう。
今、広島では全国から寄せられた千羽鶴が新しく生まれ変わりお土産となっています。
千羽鶴は今となっては紙です。
それを溶かして便箋やメモ帳、絵葉書などに姿を変えています。色がかわいいんだわ。
カープ坊やとのコラボ商品もありますよ!
(平和記念資料館では絵葉書が入館ノベルティーとして貰えます(2019年9月の情報です))
私は父の出身が広島のため、何かしらで広島へ行くことがあります。
その度にそのお土産を見ると、
「あぁ、これ私たちの千羽鶴なのかな…」と思い出に浸ります。
いや、これ本当に私たちが作った千羽鶴なのか確証ないんですけどね。(突然の現実)
皆様も折り鶴、作ってみませんか?
(良い感じにまとめておしまい!)